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EARTH-LOVE JOURNEYING
塩原基弘のクリスタルと旅のエッセイ vol.01

ボージャイの精霊



ボージャイ(ボージー)ストーンはカンサス州のネイティブ・アメリカンの聖地で採集される世界中のヒーラーに長く親しまれているヒーリング・ストーンだ。雌雄のペアで、またはレインボウ・ボージャイであれば単体で、陰陽両極のエネルギーをバランスよく含み、肉体と精神とスピリットの調和を促し、チャクラのバランスを調整してエネルギーのブロックを取り除くことを容易にし、オーラのズレを修復するといわれている。

カレン・ギルスピーは、70年代初頭「ボージャイのエネルギーは万物の根源より発せられるバランスのエネルギーである」という啓示を授かり、以来40年あまり、地表の風化により自然に現れたボージャイだけを採集し、ヒーリングに最適なペアを組み、心をこめて世に送り出してきた。

10余年前、私は初めてボージャイを手にした。その時、この石との深い縁を感じるとともに、鉱物界に対する感受力を開かれたように実感した。それからまもなく、導かれるようにしてカレン・ギルスピーと出会い、以来毎年ボージャイの産地へ、採集が忙しい夏の間にカレンを手伝うために、そして彼女の智慧を学ぶために通うこととなった。

ガラガラ蛇とコヨーテの暮らす乾燥した原野に、太古の海の浸食によるキャニオンがあり、そのほぼ中央にはネイティブ・アメリカンの聖山であったといわれるピラミッドのような形の山がある。ボージャイは、この山を中心に、キャニオンの特定の地層に点在する。土地に対する敬意から採掘をすることは無く、自然の力が表土を浸食して、ボージャイが自ずと地表に現れてくるのを待って採集するのだ。雨の翌日は表土が流れボージャイが現れやすいので、夕立の恵みがある夏季が忙しい。

採集のためにキャニオンに入ると、待ち合わせ場所を決めて、カレンと二手に分かれ、地表に現れたボージャイを探して歩くのだが、一人になると、いつも複数の何者かに見られている感じを強く受ける。おもしろいことに、最初の年はこの土地を守る精霊のような存在から見張られているような感覚であったのが、回数を重ねるごとに寄り添ってくれているような感じになっていき、やがて精霊達に歓迎され守られている感覚を覚えるようになった。そして、そんな感覚をありがたく楽しみながらボージャイを採集していた2年前の夏、あるメッセージを受け取った。

採集したボージャイを担いで、カレンとの待ち合わせ場所へ向かうべく、暑い日差しを避けるために浸食でできた深く幅の狭い乾いた谷底を歩いていた。
激しく蛇行する進路のコーナーの向こうに気配を感じ、恐るおそるそこを曲がると、一頭のコヨーテが悠然とこちらを見ている。コヨーテにしては大柄でシェパードの成犬ほどもあり、怖気づいていると・・・目が優しい。高い品格と智慧を宿した眼差しで私を見つめている。否応なくその瞳に魅入っていると、恐れが安心に、そして心地よさに変わり、コヨーテからなにか微弱な電流のようなバイブレーションが自分のハートへ向けて伝わってくることを感じた。そのバイブレーションはハートから頭へメッセージとして言葉に翻訳されて流れ込んできた。

『毎年よく来ますね。みな歓迎しています。今生であなたが属している部族の人々は恐れを解放し万物の源とつながる力を内側に豊かに秘めています。ボージャイのエネルギーはその秘めた力を刺激して調和の裡に顕現することを助けます。私たちは喜んでこのエネルギーを分かち合います。』

コヨーテは、メッセージが伝わったことを確認するかのような瞳の光彩を見せると、崖を駆け上り、視界から消えてしまった。相対していた時間は客観的には30秒ほどではなかったかと思うが、3秒とも3分とも感じられる不思議な時間感覚のなかで、ボージャイとその土地を守護する精霊が、コヨーテの体を借りてメッセージを伝えているのだということを直感した。


気温が40度にせまる夏のカンサスで、一日中ボージャイを採集していているなかでの体験なので、軽い熱射病状態での幻かとも思うが、石を扱うスピリットを高め、ハートを豊かにしてくれるメッセージであった。
これからも、カレンそしてボージャイの精霊とともに、その意図を大切に、愛と感謝をこめてボージャイ・ストーンを日本へ届け続けようと思う。

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vol.01「ボージャイの精霊」